※画像はイメージです。
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幾度となく繰り返し見た夢の光景を描いたもの。
この夢を見る条件は特にない。ただ夢を見て、起きて、あぁまた同じ夢を見た
と思う。
夢の中では私は少年で、古いギリシャ風の衣装を着ている。
白亜の都市を軽い足で自由に駆け回れる。余りにも何度も同じ夢を見ているの
で、町のどこに何があるか、もう知っている。
町の人は皆親切で、父母をなくした私(僕)をここまで育ててくれた。
8つになったら大工の親方に弟子入りすることも決まっている。
愛しい町。僕の世界のすべて。
なのに。午睡から醒めると一人。誰もいない。いなくなった。
僕は途方にくれる。
人影を探して町をさまよう。
足元に擦り寄ってきた黒猫の「キドニー(と僕は呼んでいる)」を抱き上げ
て、高台の神殿まで歩く。
町を見渡せるあそこに行けば、何かが分かるような気がして。
神殿から海を見て、僕は異変に気づく。
こんな凪の時間なのに、町中の船が出ているらしい。
沖で白い鳥のように船が波にゆられて、、砕けた。
? 何かがおかしい。
海が近づいてくる。
あっと思った瞬間、僕の意識は蒼い海に飲み込まれた。
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